“僕らの街は、僕らで創る。” をテーマに、バンドマンや出店者も基本的にチケットを手売り。スポンサーからの無意味な協賛金は貰わない。そんな他のフェスとは違った独自の展開をする地域密着型フェス「WALK INN FES! 2017」。初の2デイズ開催から2ヶ月。
オーガナイザーの野間太一(WALK INN STUDIO!代表)/寿山良介(SR Factory店長)の二人から当時のフェスのこと、今後のフェス開催へ向けたビジョンを聞いた。

Text/Photo:平野勲(ongaku-heiya) / 2017.7.20 Interview
フェス写真提供:Miki Kamada/Naoko Tanaka

1回目からルーティンを作らない考えでやってきた

フェスを終えて2ヶ月ほど経ちますが、改めてどんなフェスだったのか振り返って頂きたいと思います。まずは4回目にして初の2デイズ開催となった今年のフェス、開催するにあたって例年と違う部分はありましたか?

寿山:今まで3回やってきたんですけど、やる度に野間さんが今までと違う案やテーマをもってくるので、常に新しいことしなきゃという状況に追われてます(笑)
さらに今年は2デイズ。4回目にして参加してる人の気持ちも例年より強くなってきてるだろうし、その辺は意識していました。

野間:1回目からルーティンを作らない考えでやってきたから、馴れ合いになりたくないのと、現場スタッフが飽きないようにね。
今回の2デイズ開催もそう。2デイズ開催にあたって、本当はキャンプインしたかったんだけどね。なかなか簡単には許可が下りないというか。。。

今年は熊本地震があったっていうのが大きい

確かにキャンプインしたい!そこは後ほど詳しく聞かせてください。

続いてアーティストについてお伺いします。ゲストアーティストも例年以上に様々なジャンルが多岐にわたって出演しています。そしていつも以上にネームバリューのあるアーティストも出演している印象です。今年のブッキングは何か意図があったのでしょうか?またどういった流れでブッキングされていったのでしょう?

野間:基本的には鹿児島のフェスだから地元バンドが先に決まるのよねぇ。それとは別に1年の間にキャパルボ(※1)に来たツアーバンドとかを見て、ライブが良ければ誘う。っていうのが基本的な流れです。

けど今年は熊本地震があったっていうのが大きいかな。
僕らはもちろんキャパルボの仲間、バンドマン、音楽仲間達と何度も復興支援で熊本に行ってたんだけど、その場に細美さん(MONOEYES/the HIATUS)も来てて話す機会があったんだよね。
その時に鹿児島の僕らは震災うけてないけど、もし鹿児島に震災が起こったときに地元の僕らで守ろう。って。”街づくりは何ぞや” っていう根本的なテーマの話をさせてもらったんだけど。それにリンクする流れでフェスの話もして、”僕らの街は、僕らで創る。” をテーマに「僕ら鹿児島でFESやってます!MONOEYES にぜひ出て欲しい!」ってお願いしたんだよね。そしたら2秒で「絶対出る!」って即答!!(笑)それが MONOEYES 出演のきっかけ。いろんな要素が絡んでの今のタイミングだったんだよね。

BRAHMAN もそう。東北の復興支援で先に動いていた BRAHMAN は熊本にもいち早く入ろうとしたんだけど、細美さんが「俺らがそうだったように、西で起きたことは西に任そう」って言ってたみたいで。
実際自分も BRAHMAN のスタッフやってたし、熊本地震が起きたあの夜すぐに TOSHI-LOW さんや、SPC西片さん(東北ライブハウス大作戦 ※3)に相談してすぐ熊本に向かった!
今度は俺たちの番だって!自分たちが先に動こうって、1人じゃ出来ないけど鹿児島に住むバンドマンや音楽仲間達が自主的に動いてくれた結果、鹿児島の街が動いたんだよね。そんな気持ちを持ったバンドマンやスタッフがウォークインフェスとリンクして化学反応が起きたらすごいフェスになるんじゃないかって。
今だ!って思ったよ。「僕の住む鹿児島の仲間達を BRAHMAN に紹介したい!」って。
そしたら「絶対出る!」って即答!!(笑)

あとフラカン(フラワーカンパニーズ)はいつか出て欲しかったんだよね。僕が10代の頃はじめてライブハウスで見たバンドだったから、思い入れが強かったね。それが今回のタイミングで出演という形。

HAWAIIAN6 もボーカルの勇太に毎年「なんで呼んでくれないんだよ!」って脅されてた(笑)勇太は同じ歳で何でも話せる仲だし、WALK INN STUDIO! のロゴも作ってもらったのよ。なのに4回目からのオファー(笑)

他のゲストバンドもいろいろありすぎて長くなるので省略しますが、ゲストバンドには皆そう言う想いがあって声をかけて、出演してもらってる!!

大分の SIX LOUNGE 、福岡の SHIMA 。鹿児島のみんなに九州バンドを見せたかったし、同じ九州の彼らにも鹿児島はこんな感じよ!って見せびらかしたかったのよ(笑)
そんなバンドにウォークインフェスを体感してもらってそれが口コミで広まってくれたらうれしい。今回来てくれたゲストバンドが「ウォークインフェスアツいぞ!鹿児島のバンドマンアツいぞ!」って言ってくれて、それがお客さんに広まって県外からも足を運んでくれるようになったらいな~って。

もちろん僕らだけのアラフォー世代で決めてもダメなので、若手目線でブッキングしてくれと。ということで寿山にもお願いした。それで決まったのが突然少年。これは一緒にYouTube見て決めたね。

寿山:はい。SRの大学生スタッフ甲斐くんがCDを持っていたのでそれも一緒に聴いて。その場で電話して決まりました。 突然少年は地元バンドとも仲良くなってくれて、8月にまた鹿児島に来てくれます。それまで繋がりはなかったのですが、フェスがきっかけで繋がるというこれまでになかったブッキングができたかなと思います。

野間:そしてBar MOJOにもブッキングを手伝ってもらってる。これはブッキングが大変だからお願いしてるわけではなくて、いつも鹿児島で頑張っている人たちのブッキングで広がる部分というのがあるしね。前回はタテ(タカコ)さん、今回は優河っていうブッキングで僕らにはないチョイスで面白いと思ってる。最終的に世代を超え、ジャンルを超えたブッキングが出来れば良いと思ってます。

※1:CAPARVO SR Factory。鹿児島のライブハウスと言えばここ。CAPARVOビル内にCAPARVO Hall/SR Hall/Live HEAVENと3つの会場がある。
※2:東北ライブハウス大作戦。SPC peak performanceが立ち上げた東北三陸沖沿岸地域にライブハウスを建設するというプロジェクト。賛同者の多大なるご支援と協力のもとに、宮古「KLUB COUNTER ACTION MIYAKO」、大船渡「LIVEHOUSE FREAKS」、石巻「BLUE RESISTANCE」、3つのライブハウスをオープンさせた。

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