過去6回の開催で進化(深化)を続けてきた“僕らの街は、僕らで創る。”ウォークインフェス
今までになかった新たな試みとして今年は桜島を飛び出して霧島で開催することを発表。そこから見えてくるウォークインフェスの思惑や在り方などをオーガナイザーの野間太一(WALK INN STUDIO!代表)に聞いた。

Text:平野勲(ongaku-heiya) / 2019.10.23 Interview

正式に来年は場所を移して開催することが発表されました。

これは5回目(2018年)をやった時点で思ってたことなんだけど「僕らの街は、僕らで創る。」ってフェスのコピーあるでしょ?鹿児島のシンボルである桜島で地域に根付いたフェスを0からみんなで創り上げるところからスタートしたわけなんだけど、初開催から5年経ってそのノウハウや仲間や市との繋がりとかどんどん拡がりを見せてきて、例えば5年かかったけど今年のキャンプインだったりとか自分の中でイメージしてるものがある程度形に出来るようになってきたんだよね。

フェスの基盤が出来上がったと。

そう。そして今年、次の段階としてスポンサーという新しい試みを取り入れた。今までは業者さんや出演者、飲食ワークショップの参加者やテクニカルスタッフ、沢山の人達に想いを伝える為に内側に向けていろいろ考えてたなぁ。
ウォークインフェスの裏側の絆を大切にした5年、助成金やスポンサーの援助は無く、チケットを売った分だけでどうにか予算を組んでやってきた。
6回目は外に向けて発信していこうと、いろんな企業に話を聞いて貰ったりするわけ。そしたらさ、小汚いひげのおっさんの小さなローカルフェスの話にいろんな企業が耳を傾けてくれてさ。フェスを同じ目線で見て意見くれるし賛同してくれる。ありがたいことだよね。その経験もあって次は桜島を飛び出してみようと。

いよいよ外に向けて動き出すと。

うん。今まで桜島で6回やって「桜島でフェスをやる」っていう基盤は出来上がったわけでしょ?さらに2018年からはサツマニアン(THE GREAT SATSUMANIAN HESTIVAL)も桜島を使ってフェスやってるし、桜島でフェスというのはある程度定着してると思ってる。
で、次の段階として「僕らの街は、僕らで創る。」はさ、桜島だけに限らないわけ。ウォークインフェスを利用して鹿児島のいろんな場所を同じようにみんなで盛り上げていきたいと思ったんだよね。そしたら必然的に桜島から場所を移して鹿児島県のいろんな場所を転々としていく”遊牧民フェス”みたいなイメージが浮かんだんだよね。「この地域はこんな良いところありますよ!」みたいな地域再生にも繋がるだろうし。意外に鹿児島県で考えたら知らない事だらけだし、もっといろんな人と出会えると思う。
今回は霧島でやって、ある程度形になったらまたその他の場所で「何かやりたい!」って人が来てくれたらまた次の街に移動する。
最初に内側に向けてスタッフ達と作ってきた5年間がここで役立つ!場所が変わってもウォークインフェスのあの雰囲気は変わらないと実感したのと、今年の打ち上げで「来年は場所を変えてまた1からやり直します!」って言ったらあの歓声と雄叫び(笑)

こりゃなんの問題も無いなぁ、すごい人達に守られてるなぁと思ったよ。

今回はなぜ霧島を選んだんですか?

ウォークインフェスが出来る場所を探すためにいろんな場所に行って地域の人に相談したりしてたんだけど、その時に自分たちと行政との繋がりとか取り持ってくれたり説得してくれたり色々と積極的に動いてくれた人がいて。その人がfuzz rock cafeのぶーやん。いろんな提案をしてくれて最終的にそこに決めました。砂浜の利用許可を取るのは市じゃなくて県だったりと色々とややこしいんだけど、なんとかその辺をクリアできて開催に至ったという感じです。キャンプが出来て砂浜もあってシチュエーション的に良いと思う。

どういったフェスの雰囲気をイメージしてますか?

今までのウォークインフェスでの空間というのは持ち込みつつ、その場所の良さを見せてあげられるような雰囲気にはしたいと思ってる。フェスってまず自分の居場所作るでしょ?基地作ってそこをベースにしてさ。でもいろんなフェスに行ってると自分の居場所を作るスペースがないレイアウトとか多いんだよね。

居場所が作れないとそのフェスに対して居心地が悪いと思ってしまう。

そう。アーティスト目当てで来てるだけならなんとかなるかもしれないけど、みんながそうじゃないから。アーティスト目当てよりはフェス自体に参加するって人も多いだろうし、特にウォークインフェスとかはそういうお客さんが多いと思うからね。だから自分の居場所を作れるスペースや雰囲気はなるべくたくさん作ってあげたいし、そうするべきだと思ってる。何気ないことかもしれないけどちょっとした気遣いが結果的にフェスの雰囲気になるだろうし居心地の良さに繋がってると思う。そういうフェスってやっぱお客さんから支持されるしアーティストからも評価してもらえる。そこら辺は意識してやっていきたいと思ってる。あと少しの不便さね(笑)

というと?

全てが快適でなんでも揃ってるとフェスが終わった後で思い出そうとしてもなかなか思い出せなかったりしない?自分も全国各地のフェスとかに行ったりするけど快適すぎるフェスとかどんなフェスだったか思い出そうとしても全然覚えてないもん(笑)逆に非現実的な空間の中に少しの不便さがあることで余計に印象として残るし手作り感あっていいと思う。機械じゃなくて人間が作ったデコボコな感じというか。だからウォークインフェスはガチガチにルールも作らないし、ちゃんと不便さもある(笑)なので来年もその快適さと不便さを感じに来て下さい(笑)

以上が開催発表に向けて行ったインタビュー内容でした。
次回は2020年のブッキングについてお話を聞きます。お楽しみに。

WALK INN FES! 2020

「僕らの街は、僕らで創る。」 in 国分
WALK INN STUDIO! presents / supported by CAPARVO SR Factory
2020年5月16日(土)・17日(日) 鹿児島県霧島市 国分キャンプ海水浴場
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