昨年の年末のライヴを最後に、鹿児島でも馴染みの深い3人での「FOOL&SCISSORS」に幕を下ろした。もちろん僕らはその最後の勇姿を見ることはできず終演を迎えた。独り残った安楽新助が動き出したのは、思いのほか早く3ヶ月ほどしか経っていない時だった。僕はちょうどメンバーが決まって新メンバーでの初ライヴ直前の4月に彼にインタビューをしている。
そのインタビューから半年。彼らはその間に下北沢SHELTERでのワンマンや、今回の九州ツアー。さらには年末の企画イベントまで企ててそれを実行してきた。普通のバンドではなかなかこのスピードはないだろう。ゼロの状態からものすごい吸収率で新生FOOL&SCISSORSを形成している彼らのステージ。否応にも期待してしまう。会場を見渡すとFOOL初期メンバーの顔も見える。
そんな彼らが、この2日間、総勢13アーティストにもおよぶイベント「Jack Anderson'06」の最後のバンドとして登場。
TAKAHI-ROCKもCornelius/GUMはもちろんのこと、JOHNNY BOY/You Are The Generation
That Bought More Shoes And You Get What You Deserve (Crews Against
The Consmisumo)〜The Flaming Lips/Race for the Prize の突き抜けるようなセレクトで会場を沸かす。
佇まいにさえ、ある種のカリスマ性を持ち始めた安楽新助からイントロなしの1曲目。
「ゆっくりとしたスピードで…」
その瞬間、会場は自然と歓声が沸き上がる。新たにレコーディングされた、まさに勢いそのままのロックナンバー「大体無い」でスタート。会場も深い時間帯だからかどうかはわからないが、アルコールが良い具合に感化しているのか客の反応が今まで以上の反応をしめす。確かにこの1曲だけで十分すぎるインパクトを与えたのは確かだ。しかし、彼らはそんなことお構いなしに追い打ちをかける。「捨てちゃいな」「なんなんすかね?(仮)」で新しいFOOL&SCISSORSをこれでもかと見せつけてくれる。今の勢いを全面に出した前半3曲。
中盤にはいると、また違った側面のナンバーが連ねる。「デイ」「白いコーデュロイ」などは個人的な見解だがアルバム「キモチハツタワル」の頃を思い出させるようなイメージを持った。「白いコーデュロイ」がやけに耳に残る。
MCを挟んでDr.久富のカウントから一斉に鳴らしたサウンド。その音が段々と形になって聞き覚えのあるナンバー「カモフラージュ」へ。この曲でもやはり会場が沸く。ツボをおさえたセットリストで会場を掌握する。その後も沸点「GET
UP !!」。ラストはミュートしたストロークに詩が際立つ名曲「OSHIBANA」。全8曲。フロアに向かって頭を下げたメンバーはゆっくりとステージを後にした。
残されたフロアにはエンディングSEが流れ……
「アンコーーール!!アンコーーール!!アンコーーール!!」
誰が誘発したかは分かるが(笑)フロアからアンコールの声が沸き上がる。ひとりの声に反応するように手拍子とコールが沸き起こる。しばらくして仲良さそうにメンバーが登場。会場からは再び大きな拍手。
登場したメンバーは一頻りチューニングした後、3人でアイコンタクト。
Gt/Vo.安楽が「ホントにどうもありがとうございました。」
次の瞬間。。。
「にーどーとーー戻らーーない アフターーデイ!!!」
コメントは不要。最高すぎるアンコールで「Jack Anderson'06」は大成功の後、終了しました。
ありがとうございました。
SET LIST
01 大体無い
02 捨てちゃいな
03 なんなんすかね?(仮)
04 デイ
05 白いコーデュロイ
06 カモフラージュ
07 GET UP !!
08 OSHIBANA
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