自分たちはこの1年何が出来る?

まさにオムニバスCDのキャッチフレーズ「今、鹿児島の音楽が熱い」を体感できるのがウォークインフェスだと思います。

鹿児島で生活しながら活動する環境含めて地元の出演者の意識も以前と変わってきているような気がします。

野間:これは「ですです隊」(※8)の存在が大きいと思う。去年あっこ(PIGGY BANKS/トーキョーキラー)が「ですです隊」というフェスのサポーターチームを少人数から立ち上げて、本人は テスラは泣かない。 のベースサポートとして出演したり「ですです隊」としてゴミ処理や雑務、さらには自分の子育てまで。
地元のバンドマンはそれを見て、「オレら演奏終わって酒飲んでる場合じゃねぇ!」って「僕達も手伝います」って言ってくれて、自主的に動き出したんです。
やりたい人がやればいいし、サポーターチームに入って手伝わないとFES出れない!って事ではないし。主催側から地元バンドマン達に「手伝って!」っていうと圧力ぽくなってしまうから敢えて言わなかったのよ、そこは何年かかっても良いからみんな自主的に動いて欲しかった。
だから「良くやった!あっこ!」って感じかな(笑)

だいたいフェスの仕込みが三日前くらいから始まるんだけど、そこからいろんな人が参加してくれる。そしてフェスが立ち上がっていくのをリアルに体感できるわけでしょ?仕込み中の食事も同朋寺(※9)がボランティアでおにぎりに豚汁とか出してくれるし、そういったいろんな人が関わって出来ているということを実感できるわけだから。これって簡単なことではないのよ。そこに熊本地震も起きて、なおさら意識の変化というのはあったと思う。だから4回目にしてウォークインフェスに参加するってどういうことかわかってきた印象は受けるよね。
そういう意識からか地元バンドのMCもすごく良かった。まさしく魔法の言葉「僕らの街は、僕らで創る。」だよね。

寿山:だんだんとフェスがみんなの年間スケジュールに入ってきてる気がします。そこに向けて「自分たちはこの1年何が出来る?」とか。

野間:そうそう。 MOROHA が「二日で街なんか出来るわけないよな」って言ってて、 わかまつごう がそれにレスポンスする形で「ライブの日は1年の集大成を見せる場所であって、ライブ以外の日が本番。フェスが終わってそれぞれの日常という名の本番へ帰って行く」って。フェスが終わってまた今日からが始まり。明日からどうする?ってそれをみんなも肌で感じてきてると思う。そういった事を考えられるきっかけの日になってるんじゃないかなって。

地元の3ピースの女の子バンドのMCでバイト先の人に「今度私たちFES出るんですよ!」って誘ったんだって。そしたらその大人が「俺が2億円出せば、俺だってそんなFESでれるわ!」って返してきたらしく、その子悔しくて「2億円だしても絶対出れません!」って2時間口論になったみたい、、、、まだその子達若いからFESって言ったらウォークインフェスしか知らない!ってウォークインフェスはそんな大人絶対出れない!って言い切ってんだって。
「わたし、このFESしか知らないから、この日が来るまで裏でたくさんの人達が何日もかけて動いてるの知ってるから、、私悔しくて!」って、、、おじさん達そのMC聞いて泣いたな~(笑)
でも2億円かぁ~出演してもらおうかな(笑)
嘘ですけど。

そのMC嬉しかったな。

※8:ですです隊。ウォークインフェスを盛り上げるべく立ち上がったサポーターチーム。フェス開催までの裏方仕事や当日のゴミ分別まで様々な業種でフェスをサポートしている。
※9:同朋寺。真宗大谷派 清風山同朋寺。ウォークインフェスにも毎年参加し仕込み時はボランティアでスタッフの食事を提供している。

家族連れで遊びに来てるのを見てすごい嬉しくなる

“僕らの街は、僕らで創る。” 地元フェスですから、参加するお客さんの意識の変化も感じられるんじゃないかと思います。

野間:怖かったのは BRAHMAN 、 MONOEYES とかのネームバリューでくるお客さんだよね。スタッフには言ってたんだけど、今年はそのネームバリューのあるバンドで成り立つフェスにしたくない!!それを打破するにはスタッフの動きや地元バンドのパワーだと。でもね、出来ると思ってた。今後モンスターバンドが来たとしてもフェスが食われないようにみんなでやっていかなきゃ。今回バンド目当てできたお客さんにも “僕らの街は、僕らで創る。” っていう姿勢というかエネルギーを実際見せられたと思う。
あくまでも僕らはゲストバンドのお客さんで運営しようとは思ってない、ゲストバンドが売れてようが売れてなかろうが、まだそのバンドに出会ってない鹿児島の人達に会わせたいのよ!!これが BRAHMAN だ!MONOEYES だ!って。そしてゲストバンドきっかけで来てくれた人達に、鹿児島の地元バンドを見て欲しかったの。
1枚でもCDが売れたり、かっこ良かったですよ!って声かけてくれたり。鹿児島に住む僕らしか出来ない事をゲストバンドには体感してもらいたかった。今年はそれが出来たと思います。

楽ではないし、便利なFESではないかもしれないが、そこには人がいる!

寿山:今年はまたテントの数が増えましたね。

野間:そう!最初の年とかスタッフが自分たちで私物を立ててね(笑)今はこのためにテント買った?っていうくらい増えた。楽しもうっていうのが伝わるよね。地元の人たちが家族連れで遊びに来てるのを見てすごい嬉しくなる。そしてそこにパンクバンドを入れるのがすごい楽しい(笑)
けど最近流れは見えてきたのよ。子供連れは早く帰ったりするから二部構成的な感じで遅い時間にかけてたたみかけるようなアッパーな感じに。あと子供がいると危ないとかわかるでしょ?だからあえて会場内で看板とか立ててない。トイレの場所なんて狭いからわかるしゴミ捨て場も一周すれば分かる。実際譲り合いは出来てるし、お客さん同士の対話も増えてる。SNSでも同じ。
楽ではないし、便利なFESではないかもしれないが、そこには人がいる!困ったら会場の人(お客さん)に手を借りれば良いし聞けばよいかなぁ~って思ってます。
看板やパンフレットだけで成り立つ感じではなく、鹿児島らしく対話を楽しめる空間にしたいですね。

寿山:SNSといえば、お客さんが率先してフェスのグループラインを作って、そこでフェスの事だけじゃなくて鹿児島に関わるいろんなことを紹介してたりするんですよ。そういうのを見るとお客さんの意識の変化を感じられました。

野間:細美さんがMCで「こんな最高な日を皆楽しんでくれ!!今日ぐらいゴミその辺に捨てていって良いよ。俺らが拾って帰るから。」って言ってたでしょ?あの気持ち分かる。なんかルールばっかりのガチガチな感じにはしたくないし、基本自由だけど責任はちゃんと持ってね。というスタンスで。
そして、ゴミ落ちてたら細美さん本当に拾って奇麗になるまで帰らなそうだしね(笑)
でもお客さんのおかげで会場は奇麗でしたよ!

一般のお客さんも参加できる打ち上げには300人以上の方が遊びに来てくれました。

野間:すごいよね。決起会もやったんだけどたくさん集まったんだよね!ちょっともうわからない(笑)

寿山:決起会も打ち上げもイベントになり始めた感じがします。

野間:うん。去年よりも一般のお客さんの参加が多かった。ダイジェスト映像を見にきたとか、雰囲気を楽しみにしてますとか話聞くもんね。

結婚式の二次会的な位置づけになってるとか?

野間:そうか二次会か!来年はビンゴ大会やろう!後キスだな、顔面ケーキと(笑)